2015年5月10日

一筆啓上 火の用心



戦国時代に書かれた名文を1つご紹介します。

”一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ”

火事にならぬよう火の元に気を付ける事、息子のお仙が立派な人物になるようしっかり教育し、いつでも(戦地で)馬が使えるように世話を頼む、という内容です。
徳川家康の家臣、本多重次が妻にあてた手紙。気が荒くて恐れられた本多ですが、戦いの陣中から妻へ宛てた文には家族を想い敬う知的な旦那様の姿があります。この時代から”火の用心”という言葉はあったのですね。

今は、インターネットや携帯電話の普及によりmailで送る事が多くなり紙に書いた手紙を送ることは少なくなりましたが、家族や友人知人を想い敬う気持ちは平成の時代も変化はありません。
短い言葉で想いを伝えた本多重次の名文に続けとばかりに毎年、坂井市丸岡町と丸岡文化財団は「日本一短い手紙コンクール 一筆啓上賞」として全国から手紙を募っています。

短い文のなかにグッとくる言葉が綴られている日本一短い手紙です。手紙文というより詩集や短歌のように読めます。一度、お手に取って平成の名文をご覧になってみてはいかがでしょうか。


※一筆啓上=中世に男性の手紙の書き出しに使われていた。現代の「拝啓」と同じ意味。
※お仙=お仙(仙千代)とは初代丸岡藩主となった本多成重の幼名。


越前竹人形 「日本一短い手紙」
各¥1,000円 (税抜き)