2018年9月25日

2019年干支置物「亥」発売します。

こんにちは 越前竹人形の里スタッフです。
干支置物がようやくご報告の運びとなりました。

早いもので2018年も残り3か月と少し。越前竹人形の里にとって1年で3本の指に入る繁忙期の到来を実感する秋。そう、今年も干支販売の時期がまいりました。

2019年の干支は「いのしし」。

十二支最後の「亥」年。一周しましたね、12年間頑張りました。そして平成最後の干支となりますね。

いのしし干支の発売日に向かって、縁起干支置物を現在急ピッチで作っています。


こちらは黒色の亥、小サイズです。観賞用としても人気の黒竹(クロチク)で制作。

文字とおり黒竹は黒色なのですが、インクのような真っ黒色ではなく、柔らかい焦げ茶色を混ぜあわせた感じです。
よく見ると点描のような模様がありまして、これは竹が自ら作りだす模様で人間でいうと指紋みたいなもの、で同じ模様はないのだそうです。


無いとなんだか寂しい(気がする)「開運」文字の絵馬作り。紐をつける作業中です。

絵馬プレートの大きさは、干支のサイズに合わせないとバランス悪くなるので全て手作りです。納得のいく仕上がりになります。妥協してません。


ちょっと余談ですが、

イノシシの歴史を調べてみました。縄文時代から存在するそうです。
当時からイノシシの肉は、貴重なタンパク源として重宝されました。当時は牛肉なんてありませんし、肉が貴重品であり大切な家畜だったことも納得です。

ゆえに「猪の肉を食べると万病に効く」と言い伝えられてきており、

無病息災」の縁起物とか、「山の神」と呼ばれていたのも分かります。
現代は、鳥獣被害対策のやっかい者になっていますが縁起良い動物だったのですね。


そして、イノシシはブタの祖先だということはご存知でしょうか。
起源が同じだから・・でしょうかね、サンプル製作時にイノシシを作ってるのにブタになっちゃってる事も起こりました。鼻が難しかった・・と、職人側のつぶやき。


完成品がこちらです。




2019年 縁起干支置物「亥」は、10月上旬に発売予定です。
小と大の2サイズ、今年も数量限定で販売します。

実店舗・オンラインショップで販売です。ご購入よろしくお願い申し上げます!



2018年9月7日

特注品【羽衣】煤竹

こんにちは 越前竹人形の里スタッフです。
今回は、特注品と煤竹(ススタケ)についてです。

オーダーのご依頼をいただいて納品した特注品の越前竹人形がこちら。
能の演目「羽衣」です。漁師が天女に恋をして羽衣を隠してしまうお話。美しい天女の舞いはどれほど魅了されるものか、漁師との恋は?と色々想像が楽しい各地で伝説が残っているので親しみを感じる方も多いのではと思います。


厳かな能の世界の天女、ご希望により”煤竹”を使用することにしました。

煤竹とは、茅葺屋根の天井に使われており、囲炉裏の煙に数百年の間燻されて自然と飴色に変化した竹。越前竹人形の里では、竹の種類でNo.1の高級品として利用しています。数が少なくて、将来はどうなるのだろうと心配してしまう。

・・ともかく、言うよりも画像を見て頂きましょう。

かやぶき屋根のお家がこちら。
重要文化財として保護されているお家もある、激減しているので超、貴重な建造物です。


その茅葺屋根の天井が下の画像。
三角屋根部分に竹が使われています。画像の竹はまだ白っぽいですが、この下にある囲炉裏の煙を浴びることによってだんだんと黒くなっていくのです。


囲炉裏の煙によって燻されて変色するのは数年では到底無理なこと。
100~200年以上かかってようやく独特の褐色、飴色になったものが煤竹と呼べることがお分かりでしょうか。

最も、天然煤竹だと分かりやすい見かたこちら、


縛られた縄の痕です。縛られた部分は、煙に当たらないので薄く変色するに留まり、このような模様となります。

羽衣は、衣裳がメインです。縄痕の煤竹の模様を使用することでより楽しく観賞していただける竹人形を目指しました。逆に、縄痕を必要としないデザインの竹人形もあるのでご依頼者様との打ち合わせで決めます。

越前竹人形は、煤竹が一番貴重な材料としています。
それは、戦火を免れて100年以上前から家を支え続けて(見続け)きたもので、材料によっては200~300年前のものもあり、手にするとそれはもう美しくて美しくて奇跡です。ロマンや風格さえ感じる独特の艶と色、割れない耐久性、燻されているので防虫も施された優れた材料です。

煤竹の歴史と能の歴史、そして古くから存在する羽衣伝説。色々と思いを馳せつつ飾り楽しんでいただければ嬉しいの一言です。

だって竹でしょ~。。。ごくたまにそんなお声もありますが、たかが竹、されど竹。
竹は奥深い植物です。少しだけでも、竹のことを知っていただけたら幸いです。