2017/06/08

日本の郷土玩具

梅雨入り間近、今日は雨がシトシト降っている越前竹人形の里です。
日本中の郷土玩具・民芸品がカードゲームになったことを前回のブログでご紹介しました。この機会に、その続きを・・

越前竹人形も郷土玩具として民芸スタジアムというカードゲームに参加でき、ありがたくまた光栄です!と同時に、郷土玩具と呼ばれるには歴史が浅く、まだまだ新参者であり恐縮でございます。

越前竹人形の創業は今から約65年前。
世間に認知されはじめたのは30年位前だと認識しています。なので、色んな郷土玩具の本を見ると掲載されてたりされていなかったりと作家様で認識が違っているようです。
福井県で多く紹介されていたのは、「桃太郎神像」でした。


敦賀市の気比神宮で、現在も販売されています「桃太郎神像」。写真右

郷土玩具という言葉は大正時代に生まれたそうです。それよりはるか、むか~し昔の出発点は凧やコマ、雛などのおもちゃ。傀儡(クグツ)と呼ぶ大道芸人によって京の都から地方へと伝わり、その土地の文化と融合し今の姿になったそうです。

子供のおもちゃから大人のおもちゃ・研究対象へ変化したのは明治以降。ブリキ玩具やセルロイドという外国文化が入ってきて、おもちゃの世界は大きく変わらざる負えなくなりました。ツライことですが、今までのおもちゃは古いと言われ転換期を迎えたんですね。
しかし、郷土玩具や民芸品はスタイルを変えなかったので昔のままの色彩やしぐさに時代を感じられて、収集家も現れるほど惹かれるのではと思います。
では、百聞は一見に如かず、ということで

郷土玩具の中では超有名。東北地方の「こけし」たち。
津軽系・鳴子系など作る地域によってスタイル別に区分、奥の深さに感銘です。

福島県の張り子人形「三番叟」。色彩と表情が個性的。

東京都の「とんだりはねたり」。
竹を使ったおもちゃ。竹工作の本でもお馴染みです。

熊本県の「木の葉猿」「天草土人形」:(左から)
信仰心や願いが、作られるきっかけになったものも。

福岡県の「八朔馬」「うそ」「雉車」:(左から)
お守りや縁起物になるきっかけ、ストーリーを持つものもあります。

岐阜県の「姫土人形」。
男前ですねー、人形を作っているとお顔をメインに見てしまう。

千葉県の「柏張り子」「佐原張り子」
ユーモアで茶目けたっぷり。筆使いに迫力が。


ほんの一部を掲載させていただきました。知っていくと様々な誕生秘話をもつものがあります。また、作る人がいなくなり廃絶になったものも。
カードゲームには制作者名が書かれており、~保存会や~工房、個人のお名前があるので、ひょっとしたら自分の代で絶やさず残そうという思いで頑張って作っている状況であるかもしれません。玩具に限らず買っていただく、継続していく気合いで作り続けられるのだと改めて思います。竹人形も細く長く、頑張らねば~。

画像は、「日本の郷土玩具 東日本編:西日本編 毎日新聞社」 から掲載いたしました。